第5回インストラクター研修

6月28日(木)

第5回インストラクター研修を行いました。

午前中は座学です。今回は「整列と整頓」に関して、それぞれの定義の違いを学びました。整頓は欲しいものがすぐに取り出せることですね。

そしてこの整頓は、今まで学んできた「整理」・「清掃」とは少し要素が違い、気を付けなければならない項目でもあります。

というのも、5S活動で最初に取りかかる「整理」・「清掃」については、企業活動は続いていく限り、避けては通れないもので必ずつきまといます。しかし整頓に関しては、モノがなければやらなくてもよい項目となります。そうです、意識的になくせるものなのです。

整頓改善として有名な姿置きなどは、きれいに整然と並べるだけで、それなりに見栄えがするため、整頓とはいいものだ・・・などと悦に入ってしまいがちです。しかし、ここが危険なところでもあります。本当はなくせる仕事に関しても、わざわざ労力をかけて整頓をやっている可能性があります。

また、昨今の断捨離ブームもあり、本屋さんに行くと、この手のテーマに関する書籍が数多く存在しますが、「収納の仕方」(=整頓)に特化している書籍が多い印象があります。つまり、今あるモノをどのように収納するのかについてのノウハウ本です。この収納も、モノがなければ存在しません。いったん収納という概念を疑ってみるという事です。

企業においても、家庭においても、大事なのはまず整理でモノを捨てる事です。整頓はその次です。

小さなことですが、非常に大切な事で、5Sの本質ですね。

そして、午後からは、5S活動が進んでいる市内企業の工場見学です。

今回は「菊地歯車 株式会社」さんです。

車、特殊車両、航空機関係の部品製造を設計から量産まで一貫して行う会社です。社員さんの約7割の方が国家技能士資格者という技術集団であります。

5S活動は2004年から5S活動を行っており、今年で14年目に突入。工場決して広くないですが、工場内は非常にきれいで切り粉などは落ちておりません。近年ではVM活動(visual management)も取り入れ、モノ・業務進捗・管理の見える化に取り組んでおります。

質疑応答では、今まで5S活動でうまくいった事や、逆に上手くいかなかった事など、インストラクターの質問に何でも答えてくれました。

工場見学から帰った後は、各グループに分かれてまとめ作業です。

今回見学させていただいた菊地歯車様は足利市だけでなく、全国的に見ても間違いなく5Sのトップ企業です。にも拘わらず、気づいた点・気になる点が出ること、出ること。

インストラクター生の現場を見る目が着実に養われていると実感します。